“コカ・コーラ ゼロ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース参戦
2010年7月22日(木)〜25日(日)
2010 QTEL FIM世界耐久選手権シリーズ第3戦
「“コカ・コーラ ゼロ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース」
会場:鈴鹿サーキット(三重県)
#44 aprilia D.D.BOYS with A-STYLE
津田一磨/イヴァン・ゴイ組(aprilia RSV4 Factory)
予選31位・決勝32位(185ラップ)

SST仕様ながら決勝レースを2分14〜15秒台で快走。
ピット作業に要した45分のロスが悔やまれるが、
耐久レースにおけるRSV4の可能性や手応えを得る


22日(木)特別スポーツ走行、23日(金)フリー走行、公式予選

 イタリアンファッションブランド「A−STYLE」をパートナーに、aprilia D.D.BOYS with A−STYLEとして鈴鹿8時間耐久ロードレースに参戦。参戦マシンは、スーパーバイク世界選手権において活躍をみせるアプリリアのニューマシン、RSV4Factory。今回の鈴鹿8耐には、改造範囲の狭いSST(スーパーストック)仕様をベースに、耐久レースに必要なパーツを追加した仕様となっている。フレームにエンジン、ホイール、ステアリングステムはストック=市販状態を維持。前後サスペンションは標準装着をモディファイ、タイヤも前後17インチのレースタイヤとなる。
 参戦ライダーは、同体制にて全日本ロードレース選手権への参戦を予定している津田一磨を第1ライダーに、第2ライダーには元WGPライダーのイヴァン・ゴイを起用。イヴァン・ゴイは、イタリア選手権ST1000クラスにてRSV4を駆り現在ランキングトップ。経験・実力ともに兼ね備えたライダーであり、今回のチーム参加はアプリリアレーシングからの紹介により実現したもの。
 22日(木)特別スポーツ走行は、1時間の走行枠が2枠。イヴァン・ゴイがレースウィークから合流のため、コースの慣熟を中心に走行をはじめる。マシンは普段走りなれた足回りを移植したTカーで走行。2003年WGP参戦以来の鈴鹿サーキットを走行する。
 23日(金)朝のフリー走行には、ウィークから投入となった鈴鹿8耐仕様の決勝車で走行。津田一磨、イヴァン・ゴイの両ライダーでマシンの仕様を詰める。本番車の完成がレースウィークに突入したため、セットアップに準備を要し、ベストな状態でのタイムアタックとはならかったものの、予選2回を通し津田一磨が2分14秒599、イヴァン・ゴイが7年ぶりの鈴鹿ながら2分15秒237をマーク。予選結果は31位となったが、両ライダーともに予選ベストタイム付近で周回できることから決勝レースへの手応えを得る。

24日(土)フリー走行、25(日)ウォームアップ、決勝レース

 24日(土)のフリー走行と25日(日)朝のウォームアップを活用し、決勝レースを想定した車体セットを詰め、ウォームアップは19番手で終了する。
 真夏の日差しの中、予定通り11時30分に決勝レースがスタート。スタートライダーは津田一磨が担当。RSV4はエンジン始動にワンテンポ時間を要するため、周りとの状況を確認しながら慎重に確実にル・マン式スタートを決める。
 オープニングラップは29位。その後、徐々にポジションを上げ12ラップには21〜22位に。そして、17ラップを終え1回目のルーティンのため12時32分にピットイン。タイヤ交換と燃料給油を行い、津田一磨からイヴァン・ゴイへライダー交代。
 マシンから降りた津田一磨がミッションの不調を伝え、ピット内ではミッション交換を想定し準備を整える。走行するイヴァン・ゴイは2分16秒台にてコンスタントに周回するが、15秒台をマークした9ラップ目に足を出しサインマンに合図を送り緊急ピットイン。津田一磨のコメント通り、ミッショントラブルを指摘。マシンをピット内に入れミッション交換作業へ。カセット式ミッションのため45分で交換作業を終え、イヴァン・ゴイがコースへ復帰。
 約20ラップのロスとなり45位まで順位を落とすが、2分15秒台をキープする好ラップをみせ、40位台前半までポジションアップ。そして14時03分に通常ルーティンのためピットイン。イヴァン・ゴイから津田一磨へライダーチェンジ。マシンをいたわりながら2分17秒前後のラップで追い上げ、38位にポジションをアップ。そして14時54分のルーティンでは、少しでも順位を挽回するべく、イヴァン・ゴイがタイヤ無交換を申し出、燃料給油のみでコースイン。ここでイヴァン・ゴイは、津田一磨が走行したユーズドタイヤながら自己ベストを更新する2分14秒台を何度もマーク。
 その後のルーティンも津田一磨がニュータイヤに交換、イヴァン・ゴイがタイヤ無交換のパターンで2分15〜17秒台をキープし追い上げ、レース終盤には30位台前半までポジションを挽回。しかし、ライダーのコメントから交換したミッションにも不調が出始めた可能性があるため、終盤はペースを落としマシンへの負担を最小限にしながらラップを重ね、ラストは津田一磨が、イヴァン・ゴイやスタッフが待ち受ける中チェッカーを受けRSV4の完走を果たした。
 チームとして目標としていた順位には至らなかったものの、目標順位を上回る平均ラップを実現。耐久レースにおけるRSV4の可能性や手応えを得た大会となった。鈴鹿8耐を確実に戦い抜く準備と対策を施し、2011年鈴鹿8耐でのリベンジをライダー・スタッフともに誓い、新たなチャレンジとなったaprilia D.D.BOYSの2010鈴鹿8耐を終了した。

ライダー
コメント
第1ライダー:津田一磨
「今回の鈴鹿8耐参戦に関わっていただいた全ての方々にお礼を言いたいです。イヴァン・ゴイ選手という素晴らしいライダーをペアに実現していただいたアプリリアレーシングとPGJ、そして、レースウィーク毎晩遅くまでマシンを仕上げてくれたメカニックスタッフの皆さんには本当に感謝しています。お陰で完走することができました。外車とSST仕様での鈴鹿8耐参戦は初めてでしたが、車体も良くまとまっていて上位への可能性を感じました。結果は32位と悔しい結果となりましたが、今回の経験を生かしRSV4のポテンシャルをさらに引き出し、後半の全日本選手権、来年の鈴鹿8耐でリベンジできるよう頑張ります」

第2ライダー:イヴァン・ゴイ
「I’m very happy to finish this very hard race, for the difficult weather condition which was very hot. In the race as finish in 32th position but is not exactly, because without the transmission problem me and Kazu is possible arrive in the top 15teen. The mechanic they do it a very good job for replace the bike and after 45’ minut rientry on track and continuing the race. I like the aprilia rsv4 and the team D.D.BOYS it’s very serious and prepare.」
(猛暑という難しい天候の中で、この厳しいレースに完走できたことをとても嬉しく思っています。32番でフィニッシュしましたが、実際のところトランスミッションエラーがなければカズマも私も上位15以内には入れたと思っています。チームのメカニックはとてもいい仕事をしました。なぜなら、バイク交換をピットから45分で終え、レースを継続することができたからです。私はaprilia
RSV4とD.D.BOYSと仕事ができてともて嬉しいです。彼からはとても真剣に仕事をして、更に準備を整えて今回のレースに臨んでくれました)



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